「のぼり」フラッグの解析を進めながら、少しだけ性能も追い込みました。
今までの問題点は、・・・
・水平面の指向性に偏りがあった
・打上角を追い込んでいなかった
・広帯域特性の検証をしていなかった
・同軸ケーブルの引き出し方向を検証していなかった
まず今回のシミュレーションに使ったモデルです。
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縦長のループになります。
それも極端な縦長で、言うならば昔のテレビフィーダーのような感覚です。
寸法は縦4,000mm(つまり4メートル)、横11mmです。これを地上高1メートルにしました。
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↑水平面の指向性は完全な無指向性となりました。編波面は垂直で、水平成分は極めてゼロに近いです。
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↑1MHzでの打上角は29度、真上から下に向かって極めて鋭い落ち込みが特徴です。
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↑長波から10MHzくらいまで振っても、この指向性は変わりません。
利得は低周波数で低く、周波数が高くなるにつれハイゲインとなります。
ゲインは0.5MHz(-13.29dBi)~10MHz(-3.87dBi)で、この手の広帯域受信アンテナとしては高すぎます。
一方、インピーダンスは非同調ループアンテナの特徴で0.5MHz(0.192Ω)~10MHz(1.532Ω)と
なりました。しかしながらリアクタンスが強烈で0.5MHz(-j25144)~10MHz(-j2010)となりました。
このリアクタンス分のさばき方で、最終的な指向性、利得が大きく変わることも危惧されます。
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↑これが「饅頭がひしゃげた」パターンです。
給電部は縦のエレメントの中心になります。その対面の縦エレメント中央にはコンデンサを装荷します。
このあたりがT2FDのミニチュア版にも見える形状ながら、まるで違う動作になる要因かと思われます。
同軸ケーブルは上図のようにエレメントから直角に引き出します。
これを自然に垂れ下がる場合でシミュレーションしましたが、水平、垂直とも大きく指向性が乱れました。
次は給電方法を考えてみます。
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