名鉄瀬戸線の「大森・金城学院前」駅から坂道を登ると、道はやがて金城学院大学の正門、キャンパスを
通り抜け、大森八龍の高台へと続きます。登りきったところにある三差路を右にとってしばらく
歩くと、八龍緑地に到着します。。

↑ 駅からの距離はたいしたことは無いのですが、坂道が長いので少し健脚向けです。

↑ こんな感じで八龍緑地の北口があります。入口からチラっと見ただけでも、昼なお暗い小径が
続いていて、足を踏み入れるのに若干のためらいを禁じえません。

↑ 森の中を少し行くと右手に遠目にも祠のようなものが見えてきます。
細かく枝分かれしている山道をそちらに回り込みますと、道はやがて神社の正面に出ます。

↑ ここが大森の八龍神社です。
神社のまわりはコンクリートの壁で仕切られています。そしてコンクリートの中は周囲の山地にくらべて
少しこんもりとしています。言い伝えによると、ここは元々円墳があったところに祠が立てられたようです。
古墳は八龍古墳と古い文献に書かれています。

石段を上がったところには、当地の祠に多い「鬼板」が奉納されています。
これについては、また稿を改めてご紹介します。

↑ 古墳出土品は徳川美術館に収蔵されているとも言われています。
祭壇にはミニ龍くんの隣にとバナナ、キュウリが御供えされています。
かっては水源の森を鎮守し、雨乞いの神社として信仰の対象とされたようですが、今なおこうして
手入れされ、信仰されている神社です。
文献より転記します。
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八龍古墳
昭和初期、地元の人によって八龍神社社殿の立つ石の祠を発掘した際、須恵器数点が出土したという。
その後暫く大森小学校に保管されていたが、行方不明となっていた。
現在、徳川美術館に「守山町大字大森字八竜古墳出土」として蔵される須恵器がそれに該当すると思われる。
現在、現地はコンクリート塀に囲まれて社殿が立つが、その地点は周囲より1mほど高い。
付近には円墳状の高まりが存する。
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『守山の遺跡と遺物』
部門展「身近なまちの考古学-守山の遺跡と遺物」展示図録
1984年1月28日 名古屋市博物館発行
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