Google マップはインターネット上で無料で閲覧できる素晴らしい地図なのですが、吉根の山の中は
山道が描かれていません。
SONYのビデオカメラに付属同梱されている地図ソフト「マップビュー」も基本的には
このGoogle マップなので、これらの両者を重ね合わせ、合成表示させるのには非常に
都合が良いのですが、同様に山道が表示されていません。
それですと山歩きと、歩行ルートの検証の精度が落ちますので、これを補完するために
住宅地図のこの部分を複写して、貼りつけ、合成したのが上の地図です。
山道は茶色で着色してあります。本当はゴルフ場の外周に沿った山道もありますが、
今回は着色せずにそのままにしてあります。上の地図を拡大表示していただければ
その道が見られます。
歩行ルート今年5回歩いた内、4回の歩行ルートを上の地図に合成しました。
住宅地図から複写した茶色の山道と、実際の歩行ルートを表す赤い押しピンがおおむね
合っているところも、違うところもありますね。例えば・・・
いちばん右(東側)の山道は、ゴルフ場から200mほどは同じですが、途中から左に
大きくルートがそれ、中央の山道につながっています。
これは、これまでは詳細には書いていませんが、実は広大なフェンスを迂回して
いるのです。広大なフェンスは宗教団体の敷地を示していると思います。
茶色に着色した山道は、フェンスの中へと続いていると表現すればよろしいでしょうか。
またいちばん左(西側)の踏査ルートは、ゴルフ場から250mほどで山道の表示が
消えていたにもかかわらず、実際にはふもとまでつながっていました。
これもプライベートな神社の存在と、そこへの参道という特殊な事情があります。
さて、それでは地元の長谷川さんが仰っていた「赤線」、つまり吉根と大森とをつなぐ
かっての公的な里道はいったいどれなのでしょうか?
昭和13年の地形図フリーソフト「今昔マップ」を使って、昭和13年の大森から吉根の地形図を表示させ、
上で述べた「赤線」といわれた公的な里道を赤く着色させました、
後工程で地図を重ね合わせ、合成するときの位置合わせのために「しだみ道」の一部と
吉根の三等三角点も赤くしてあります。
ゴルフ場が出来たのは1950年代末なので、この地形図には山しか描かれていませんね。
現在の地形図に重ね合わせ昭和13年の「赤線:里道」を現在の地形図に重ね合わせてみました。
「しだみ道」も三等三角点も、ほぼ正確に重なりました。
吉根側が笹ヶ根の、私がいつも入る階段道にピタッと一致したのは、もう驚き以外の
なにものでもありませんでした!
長谷川さんがその階段道で、この道はかっての「赤線」だよって教えてくれた言葉が
何度も何度も鮮やかに思い出されます。
それでは、この「赤線」は私が今年踏査したどの歩行ルートになるのでしょうか?
それを検証するために、さらに地図の重ね合わせを進めてみましょう。
里道を重ねました「赤線」なのに緑色で申し訳ありませんが、現在の地図に重ね合わせてみました。
私が歩いたルートと微妙に違っています。
しかし面白いのは、階段道のところがピタッとあっていること。そして、右から2本目の
踏査ルートのゴルフ場のところで、踏査ルートと「赤道」が一直線に接続されるところです。
仮に緑色で着色したのが昭和13年のルートだとすると、いわゆる尾根道ではなく、
沢沿いに近いコースになってしまい、やや疑問が残ってしまいます。
これ以上の検証には踏査の積み重ねと、さらに多くの地図、航空写真の重ね合わせが
必要になるでしょう。また新しい発見がありましたら、この場でご紹介したいと思います。